ところで、アメリカのクリスチャン本のベストセラー「Betrayed!(裏切り!改め「ジュディの回心」)」の翻訳が先日ようやく完了した。この本、リー・ストローベルの著作の引用から発見し、たまたまアメリカのアマゾンで売られていたのを購入して読んでみたら、これが大変面白く、漏れはただちに引き込まれてしまった。話のストーリーは、よろしければサンプルを読んでいただきたいが、簡単に言うと、アメリカのあるユダヤ人家庭で起きた実話で、大学生の娘がある日キリストを受け入れたという事実を告白したところ家族中で大騒ぎとなり、怒った父親が反証探しに聖書を調べ始める。しかし、やがてある変化が彼自身にも訪れるというものである。キリストを頑なに否定する父親が、少しずつキリストに心を向けてゆくくだりが面白く、ぜひ読んでいただきたいと思う。

 漏れは、この本の翻訳を通して知ったのだが、ユダヤ人という民族は全般的にほとんど、というかまったく新約聖書を読まない。読まない、という以前に読んではならない、としているようにも思える。この本の主人公テルチン氏は、何と50歳になるまで新約聖書を読んだことがなかった。彼の妻も同様で、彼らは一様に、新約聖書とはそもそもクリスチャンが勝手に捏造したものであると思っていた。中には、新約聖書はクリスチャンによるユダヤ人迫害マニュアルであると思っている者もいる。ユダヤ人のような極めて知的な民族が、どうしてこんな偏見を持っているのかまったく理解できないが、いずれにせよ、ユダヤ人にとっては新約聖書を読むことは絶対に許されないタブーなのだ(ましてや、イエスを救い主と信じることなど!)。もともとはユダヤ教を母体としたキリスト教だが、その後異邦人の手に主導権が移り、異邦人達が逆にユダヤ人を否定する形でキリスト教の歴史が築かれてきた。その長い歴史と、さらにユダヤ人に対する迫害の過去もあって、両者の間にはほとんど埋められない溝ができてしまった。もともと極めてユダヤ的であったものが、最後は異邦人的なものになってしまうプロセスがまさに神の摂理なのであろうが、それにしても、神のご計画とは所詮人には決して理解できる代物ではないと思う。

 なお、この本の著者テルチン氏は、御歳82歳の人生の大ベテランであられるが、今だに現役でご活躍中である。今はフロリダでご自身の伝道団を率いておられるが、漏れが質問とかのメールを出すと直ちに返事が返って来る。日本の82歳の老人で、メールに即レスする人は皆無なのではないかと思うが、アメリカの老人は、インターネットをまったく自由に駆使している(そもそも、PCもインターネットもアメリカ生まれだから当然かも知れないが)。日本の82歳の老人なんて、多分ほとんど老人ホームで毎日テレビを見て過ごす位の活動しかしないのではないかと漏れは失礼にも思ってしまうが、それにしてもアメリカの老人のエネルギーはすごい。先日翻訳が完了しましたよというメールをテルチン氏に打ったところ、その翌日朝には返事がきて、「おめでとう。では、次は出版社を探す番だ」というお告げが記されていた。ほとんど天晴れという感を抱かされた漏れは、今もなお出版社を探しているのだが、実際のところ、少々苦戦を余儀なくされている。現在あるキリスト教系出版社で検討していただいているが、どうなることやらわからない。多分、このままでは自費出版か、最悪電子出版をすることになると思う。その時は皆にもご案内するので、興味のある方はぜひ読んでいただきたいと思う。



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Column "Hitorigoto"

Vol.11「漏れにとってのユダヤ人 Part3」